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忘れられないお客様 その2

今日は地獄に仏と言う感じのお客様のことを書きます。

私が成田空港のグランドホステスとして働きはじめてOJTで先輩についてやっと仕事を覚えたての頃のことです。(・・・なのでもう20年くらい前のことになりますね。古い話ですみません。)

その日朝から成田は霧でした。朝一番に到着するのは午前6時着のグアムやシンガポールからの便だったと思います。成田に着陸できずいくつかの便は羽田空港に着陸せざるを得ない状況でした。

これらの便は折り返しで午前10時台に出発するソウルやニューヨーク行きの機材に使用していました。したがって到着便が着陸できないと出発便に利用するはずの機材が整わず軒並み「遅延」になります。その日のソウル便も当然のことながら「出発時間未定」という表示になってしまいました。

お客様が出国手続きを終えてゲート付近でお待ちになっていても、なかなか出発時刻が確定しません。もう霧は晴れていて、離陸には何の支障もないのに、なぜ出発時刻が確定できないのかお客様は納得できない訳です。確か週末の便だったと思います。ソウル行きの便には、ソウルのカジノで週末遊ぶという羽振りの良いお客様が何人かいらっしゃり、「今からソウルに行っても何の意味もない!!」と怒鳴り、騒ぎ始めました。私たちはマイクでの一斉アナウンス以外にお客様に事情を説明して回りました。その怒鳴っていた何人かのお客様のところに行ったとき、「何だ!女のオマエなんかに説明受けても仕方がない!男はいないのかっ!」とすごまれました。とても怖かったのですが、何とかがんばって事情を説明し、次のお客様のところに回った時です。そのお客様が「あなた達も大変ですね。事情はよくわかりますから大丈夫ですよ。がんばってください。」と声をかけてくれました。まさに「地獄に仏」です。

それまで張り詰めていたものが解けたように、不覚にもポロリと涙が出てしまいました。多分仕事で泣いたのは後にも先にもこの時だけだと思います。今でもあのお客様のやさしい声はよく覚えています。

その時、私は、どんなにパニックするような状況でも、冷静に、相手のことを思いやれる人って素晴らしいと思いました。「このお客様みたいな、余裕のある大人になりたいなぁ」と社会人一年生の私は思いました。CSの基本はまず自分にとってのお客様が誰なのかを考え、その人たちに気配りや目配りをすることだと思います。さて今の私はそんな大人になれたのかどうか・・・・・・。

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コメント

宮澤さんは、仕事柄もありますが、ほんとにいろんなお客様と接してこられたんでしょうね。それがあっていまの宮澤さんがあるんですね、納得してしまいました。あしたからもいろんなお客様の話、期待してます。
僕にも忘れられないお客様がいます。
入社して1年半くらいの頃です。
返済が遅れた人に電話をして、国金の口座に振込みをしてもらおうとしたときです。
金額と口座番号を伝えようとしたら慣れっこな様子で「知っとる」と言われたので、悪気もなく、「いつも遅れていらっしゃるかたですか」と言ってしまったのです。
お客様は「いつも遅れているとはなんだ!」と激怒され、「こっちにこい」と怒鳴られ、恐怖いっぱいでバイクで40分くらい走りました。そこで約1時間のありがたい説教です。
最後は落ち着かれて、「お前は若かったんだな。もっと勉強せい。ベテランだったら本当に許さんかった」と言われました。
この人はもともと難しい人物だったらしいのですが、いまではありがたかったと思っています。あれがなかったら、気づかないうちに他の人にも失礼なことを言い続けることになったかもしれませんもんね。
それからは言葉遣いで苦情になったことはありませんが、自分では気づかないうちに他人に嫌な思いをさせてしまうことって、結構あるものなんだと自覚させられた出来事でした。

投稿: 利光 滝三 | 2005年7月14日 (木) 00時42分

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