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忘れられないお客様 その5

英国のテロはイスラム教の熱心な信者が引き起こしたと報道されています。私は基本的に無宗教で、何か成就したいことがあるときだけ、子供の頃から通っている氏神様にお参りに行く程度です。それは自分の中にある成し遂げたいという気持ちをより強くもち続けるための儀式みたいなものです。きっと拝まれる氏神様は「なんだ都合の良いときだけ来て」と思っているかもしれません。

今日は忘れられないお客様で、神様を信じる力の凄さを思い知らされた出来事です。私が手荷物事故の賠償交渉を担当したお客様で、とても印象に残っているお客様がいます。

60歳くらいの女性の方でした。成田に到着したときに出発地で預けたスーツケースが出て来ずに、結果的に3週間捜査しても、発見されませんでした。この場合は約款にしたがって金銭的な解決をするべく、賠償交渉に進みます。 その際、紛失した手荷物の中に入っていた品物とおよその金額を申告していただくのですが、ほとんどが約款で賠償できる範囲を超えています。その場合は旅行傷害保険で不足分を支払ってもらうような手続きをすることもあります。

ただ、非常に困るのはお金で解決できないものが入っている場合です。そのお客様は今まで海外で生活していた数年間に書き綴った日記帳がスーツケースの中に入っていました。

捜査状況をご報告する為にお電話するたびに、「どんなに時間がかかってもかまいませんので、見つかるまでお待ちします。」と悲しそうに切々と訴えられます。そして賠償交渉に進もうと思っても、応じてくださらず、本当に困ってしまいました。そんなある日、このお客様からお電話があり、

「もうあきらめました。ご提示いただいた金額で賠償していただくことでかまいません」とおっしゃいます。

狐につままれたような気がして言葉に詰まってしまいました。お客様によると、「長年通っている教会の神父様に相談したところ、今回の出来事は、過去の日記をひも解くよりも、明日を見つめて生きていきなさい。という神様の思し召しです。」と諭されたとのことでした。 そのとき、神様を信じる力の凄さに圧倒されました。2ヶ月ぐらいの間、どうすることもできなかった私は、その神父様にひたすら感謝、感謝でした。

イスラムの神様は、熱心な信者が人の命を奪うような行動に向かっていくことに、きっと戸惑っていると思います。「次は東京」などという声も聞こえます。新たなテロが起きないように祈るばかりです。

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